共鳴腔って何?③鼻腔
さて、共鳴腔については、まだあります。
3つ目は鼻腔。鼻の中ですね。
鼻の穴からは想像がつきにくいかもしれませんが、
この鼻腔という空間、意外と広くて、
鼻の穴から上あごの根元の裏側までの空間のことを言います。
この部分は基本的に空間なので、
鼻腔そのものを広げる意識はあまり必要無いと思います
(というより、それはイメージがしにくいので)。
ただ難しいのは、鼻腔の出入り口(咽頭側)が
ちょっとしたことで開いたり閉じたりしてしまうということです。
口腔と同様に、鼻腔がいくらちゃんとした空間であっても、
出入り口で、咽頭で作った声を潰してしまっては意味がありません。
鼻腔への通り道は、咽頭への意識同様に姿勢も大切ですが、
更には、表情筋でもコントロールができるのです。
ボイストレーニング(ボイトレ)を受けていて、
「笑顔で歌って」等とアドバイスを受けることは無いでしょうか?
いわゆる「口角を上げる」状態ですね。
これには、見た目だけでなく鼻腔への働きかけの意味もあるのです。
口角を上げると、頬が持ち上げられ、
鼻腔の出入り口の上側の肉も一緒に上がり、
通り道が広がります。
口角を上げることに慣れていない方は、
眉毛を一緒に上げるとか、目を開く等するとやりやすくなります。
また、鼻炎などで普段から鼻の通りが悪い方は、
より意識が必要です。特に歌い手は、
病院へ相談する等の対応も必要な場合もあります。
普段から鼻の通りには、過敏になりましょう。