滑舌って何?
ボイストレーニング(ボイトレ)に興味を持つ人の中で、
歌が上手くなりたい人以外に、どのような人が多いと思いますか。
実は結構多いのが「滑舌(かつぜつ)」を気にしている人なんです。
会議での発言が聞き取りにくいと言われて、
悩んでレッスンにやってくる会社員の方とか。
最近では、そういう方々を対象にした、
滑舌専門のボイストレーニング(ボイトレ)教室を
開校している所もありますね。
そしてもちろん、歌にも「滑舌」は必要です。
では、「滑舌」って何なのでしょうか。
最近、当たり前のように使われている「滑舌」という言葉ですが、
実は割りと新しい日本語って知っていましたか?
数年前までは、辞書にもほとんど載っておらず、
パソコンで検索しようにも、そもそも「かつぜつ」を
一発で変換することが出来なかったくらいです。
ちなみに、「活舌」という表記も見たことがありますでしょうか。
少し前までは、どちらも同じような意味で使われていましたが、
近年では「滑舌」に統一されてるようですね。
では、なぜ「滑舌」という言葉が生まれたのでしょう。
「滑舌」は、実は元々は、舞台や放送の世界の業界用語だったんです。
台詞が決まっていたり、アナウンサー等は時間が決まっている中での
言葉の選択だったり、スムーズ(滑らか)に喋ることを
必要とされる世界なので、「滑らか(又は滑らす)」に
「舌」を使いこなすという意味で、「滑舌」という言葉が使われ始めました。
この場合、「滑舌」は技術ということになりますね。
つまり、「滑らかに話すこと」そのものが「滑舌」の意味となります。
また、滑らかに話す為に、俳優などが行う発声練習そのものを
「滑舌」ということもあります。