「ナ行」「ハ行」の発音
「ナ行」は全て「n」の音から始まります。
発音の種類で言うと「鼻音」です。
舌のやや前方を上アゴに付け、そのまま有声音を出して発音します。
割と発音しやすい音だとは思いますが、
実は、「二」は厳密に言うと、他の「ナ行」と違うんです。
「ナ、ヌ、ネ、ノ」は「t」を発音する寸前の状態で、
有声音にすると出てくる「n」の音です。
しかし、「二」は「k」を発音する寸前の状態で、
有声音にした音なのです。少し響きが変わるんですが、
分かりますでしょうか。
「二」の時の「n」の方が、鼻に抜けていくと思います。
これは「鼻濁音(びだくおん)」となります。
最近あまり聞かなくなりましたが、
「~が」と使う時には、この「鼻濁音」で使う方が正しいとされています。
また、歌で使う場合、母音を意識するあまりに、
「二」が鼻濁音にならず、力んだような音に
聞こえてしまう人もいるので気をつけましょう。
「ハ行」の発音は「h」から始まりますね。発音の種類で言うと「摩擦音」です。
一見、全部同じ発音な気がするかもしれませんが、
実はハ行も母音によって発音が少し変わるんですよ。
「ハ、ヘ、ホ」は同じ発音で、発音記号も「h」です。唇や喉元もほとんど閉じず、
軟膏蓋(上アゴの根元あたり)に息を当てるようにして出た音がそうですね。
摩擦音の中でも最もシンプルなんではないでしょうか。
出た息はどこにもぶつからず、前に出ていきます。
でも「ヒ」は上あごの前方を息が通りますね。
発音記号も「ç」となります。「ヒ」が息漏れしてしまう人は、
息の出方を気にしてみましょう。また「フ」の音は発音記号が「⏀」となります。
口の中は特に弄らず、唇を窄めてそこを出た音がそうです。
ちょっとした違いが音にかなり影響するので、
注意深く自分の発音を意識してみましょう。